大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)2201 判決

主 文

原判決中被告人A、同B、同Cに関する部分並びに被告人A、同B、同

Dに対する第一審判決中被告人A、同Bに関する部分及び被告人Cに対する第二審

判決を破棄する。

被告人Cを免訴する。

被告人A、同Bに対する本件公訴事実中第二審判決判示第二の公職選挙

法違反の点につき同被告人等を免訴する。

被告人A、同Bを各罰金二万円に処する。

被告人A、同Bにおいて右罰金を完納することができないときは金二百

円を一日に換算した期間その被告人を労役場に留置する。

第一審における訴訟費用はこれを四分し各その一は被告人A、同Bの負

担とする。

被告人A、同Bに対しては選挙権及び被選挙権の停止に関する規定を適

用しない。

被告人Dの上告を棄却する。

理 由

被告人等の弁護人今西貞夫の上告趣意第二点について。

原判決は第一審判決の認定を維持しているのであり、その認定によれば、被告人

A、同B及び同Dには背任の目的とその犯行の認識があつたというのであるから、

論旨引用の各判例が本件に適切でないことは多言を要しない。所論は、要するに、

原判決のかかる認定を非難するに帰するのであつて、刑訴四〇五条の上告理由に当

らない。

被告人Dについては、記録を調べても本件につき刑訴四一一条を適用すべき事由

は認められない。同被告人の上告は同四一四条、三九六条に則りこれを棄却すべき

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である。

職権を以つて調査すると、論旨第一点もいうとおり、本件公訴事実中、被告人C

に対する第一審判決判示の公職選挙法違反の事実及び被告人A、同Bに対する第一

審判決判示第二の同法違反の事実については、原判決後、昭和二七年四月二八日政

令第一一七号大赦令一条五号により大赦があつたので、刑訴四一一条五号により原

判決中右被告人三名に関する部分並びに被告人A、同B、同Dに対する第一審判決

中被告人A、同Bに関する部分及び被告人Cに対する第一審判決を破棄し、同四一

三条但書により当裁判所において更らに判決することとし、同四一四条、四〇四条、

三三七条三号により、前記各事実につき、主文第二、第三項記載のとおり被告人C、

同A及び同Bをそれぞれ免訴し、被告人A及び同Bのその余の事実を法律に照らす

と、同被告人等に対する第一審判決判示第一の所為は、一面において刑法六〇条公

職選挙法一八七条一項、二四六条四号に、他面において刑法六〇条、二四七条罰金

等臨時措置法二条、三条に該当し、右は一個の行為が二個の罪名に触れ、前者は前

記大赦令二条により赦免されない場合であるから、刑法五四条一項前段一〇条によ

り重い背任の罪につき定められた刑によることとし、同第三の各所為は刑法六〇条、

二四七条罰金等臨時措置法二条、三条に該当し、以上は刑法四五条前段の併合罪で

あるから、所定刑中いずれも罰金刑を選択し、同四八条二項により各その合算額の

範囲内で、同被告人等をそれぞれ主文第四項記載の罰金に処し、同被告人等におい

てその罰金を完納することができないときは同一八条により主文第五項記載の期間

その被告人を労役場に留置し、被告人等に対する訴訟費用の負担及び選挙権被選挙

権の不停止については刑訴一八一条一項及び公職選挙法二五二条三項をそれぞれ適

用して主文第六、第七項のとおりこれを定める。

よつて、主文のとおり判決する。

右は裁判官全員一致の意見によるものである。

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検察官 大津民蔵出席

昭和二八年二月二六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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